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中原雄一( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

エネルギーバランスについて、正しい理解を持とう

消費エネルギーと摂取エネルギーの較差

さて、このように書いてしまうと「摂取エネルギーと消費エネルギーの差を大きくすれば、減量は早く進むのではないか」と解釈する人も多いでしょう。それはたしかに事実です。

しかし、この差を「極端に」大きくした場合、予想に反した結果を招くことが多いようなのです。

「運動量を倍にして食事を半分にしたので、両者の差はかなり開いているはず。なのに最初に少し落ちただけで、体重はまったく変化しなくなった」

ということが起こるのですが、あなたには心当たりはありませんか?

このケースでは、

「運動を倍にして、食事を半分にした結果、摂取エネルギーと消費エネルギーの差がより大きくなる」

という「大前提」を疑ってかかる必要があることになります。そう、

「摂取エネルギーに対し消費エネルギーが多くなればなるほど体重の変化は激しい」

のは「事実」ですが、

「運動量を倍増して、食事量を半分にすれば、エネルギー較差が大きくなり、早く体重が減る」

というのはその「事実」をもとにした「前提」にすぎないのです!

結果として、体重がずっと変わらない、ということは、

「消費エネルギーと摂取エネルギーが同等になり、それが続いている」

ということです。つまり、

「運動量を倍増して、食事量を半分にした」結果、「消費エネルギーと摂取エネルギーが同等になる」

こともあるわけです。こんなことが起こる原因の分析は、次のページに譲りましょう。

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