この種目はトゥ タッチングを立位ではなく座位で行うものですが、基本的に同じフォームをとるものであるため、後縦靱帯が限界以上に伸ばされる可能性が高いといえます。
その結果椎間板の安定性が失われ、あらゆる腰痛の原因になってしまうのです。
さらにこの姿勢は、座骨神経の過伸展(伸ばし過ぎ)をも招き、それが腰痛の原因になることも考えられます。
この姿勢は、トゥ タッチング同様、体力測定種目の中に採用されることが多いのです(座位体前屈)。もうそろそろ、種目の見直しが必要かもしれませんね。
ICOでは代わりにハムストリング ストレッチングをおすすめします。
後縦靱帯を守るためには、写真のように背筋を伸ばした状態でなければなりません。つまり、骨盤ごと体を前傾させるようにするわけです。
ですから、写真のようにわずかな前傾でも十分。無理に胴体を足につけようとすると、背中が丸まってしまう原因になります。
シット アンド リーチのように、両脚を完全に伸ばした状態では骨盤の位置を適正な位置に置くのが困難です。さらに背中を丸めることで上半身の重みと、両脚のハムストリングス(ももの裏側の筋肉)の張力で後縦靱帯が上下から引っ張られてしまうことになるでしょう。
上の写真は片足を折ることにより、ハムストリングスの張力を半分に減らしている訳です。これにより、骨盤を適正な位置に置きやすくなります。
また、上半身の重みによる後縦靱帯への負担を避けるため、写真では右手でサポートを入れています。