2002/05-2002/07:2週間目のスケジュール クレセントキック
レクチャー ルーム
中原雄一( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

クレセント キック

1) クレセントキックについて

日本の空手の練習を見ていると、「500本蹴り」とか「1000本蹴り」といって、延々と両足を交互に蹴りあげる練習を行っている風景をみることがあります。これについては、スタミナを高めたり、精神的な要素を強くする意味もあるのでしょうが、キックの型と安定を定着させる意味も持っています。この蹴りには多くの場合、「三日月蹴り」という蹴りのフォームが使われます。

もともとの中国武術の場合、このような動的なエクササイズより、止まって、あるいはゆっくり動くことでフォームと安定度を高めていくエクササイズが多いようです。今回のカンフー エクササイズは、「減量のためのエクササイズ」としての要素が強いため、より空手的なこのエクササイズを採り入れてみたいと思います。空手の三日月蹴りに近いフォームで蹴りますが、三日月蹴りそのものではないので、クレセント キックという名称で呼んでいます。ちなみに、私が学習した武術には、フロント(ストレート)キック(前蹴り)、サイドキック(横蹴り)、ニーキック(膝蹴り)の3種類しかありませんでした。香港ではこのクレセントキックに近いフォームの蹴りが採用されるようになった、とは聞きましたが。

おそらく、このクレセント キック エクササイズは、カンフー エクササイズの中でも最も減量効果が高いキックではないかと思います。脚の筋肉だけでなく、全身のあらゆる筋肉を駆使して蹴らなければならないからです。

ニーキックのコーナーでもお話ししたように、キック(蹴り技全般)というのは、地面から足をある一定の高さまで持ち上げてあげなければなりません。そのため、それだけでかなりのエネルギーを必要とするのです。減量の効率が上がる分、エクササイズとしてはそれだけきつくなるということです。ペースを考えて、決して無理をしないように、注意しましょう。

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