レクチャー ルーム
中原雄一( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

プログラムの概要・全体像

2. 食事に気を配る

 どのような運動でも、実施することで血液中の糖質、つまり血糖を消耗します。この血糖は、私たちの食欲をコントロールする物質のひとつであり、血糖が低下すると食欲が増進します。

 もし、

「満足度が変わらないので、プログラム開始前も開始後も、食事の量は変わっていないだろう」

という想定でいると、実はエネルギー摂取量が増えていることに気づかないことがあります。空腹感が強いため、エネルギーを余計に摂取しているのに、それに気づかない、というパターンです。

 適度に食べて、運動していると思われる(無理がないと思われる)状態で、体重が平衡状態になったら、このことも疑ってみる必要があります。

 さて、このカリキュラムの中での食事への配慮ですが、まずは、減量に不向きな食事を見つけることと、それを取り除くことから行います。

1) 数日間、ご自分が口にしたすべてのものについて、時刻と量をメモしてみてください。

2) 3食の食事の時間帯以外に、おかしなどを食べていませんか? 毎日食べている場合は、2日に1回、というような形で、削減対象にしましょう。

3) 食後のデザートに甘いものを食べていませんか? 低インシュリンダイエットなどでは、甘いもの、つまりGI(グリセミック インデクス)値が高いものはインシュリンの分泌を促し、脂肪細胞への蓄積を高めるため、不適、という考え方のようですが、私はむしろ、血糖値の上昇後の急激な下降が、新たな食欲を生む可能性の方を重視します。

4) なるべく早く減らしたいと、ごはんやパンなどの炭水化物源を減らしていませんか? 運動はどのような種類のものであれ、炭水化物を大きく消耗します。十分な摂取がないと、消費エネルギーを保つために必要な筋肉の減少を招いたり、運動時に十分なエネルギーを消費できなかったりします。※

※ちなみに、私のお客様で、体重が停滞している方が数多くいらっしゃいましたが、炭水化物を含め、エネルギーの摂取量が少なすぎる方がとても多くみられました。このような方に、なるべくごはんという形での炭水化物の摂取の増量を進めました。

 すると、あら不思議、2週間以上も止まっていた体重が3日で1.5kgも減少する、というようなことがたくさんあったのです。

 実は、2月からの私自身の減量でも、ごはんの減量を試してみたのですが、このときだけ体重は停滞してしまいました。その後、ごはんの量を増やしたら、すとんと落ちたのですが。このメカニズムについて述べると、どうしても長くなってテーマがわからなくなってしまうので、またどこかで紹介します(たぶん、掲示板も含めてすでにICOのどこかで書いていると思いますが)。

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