アスレチック ジム
中原雄一( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

ワン アンド ア ハーフ メソッド / One and a Half Method

  • これにはいくつかの方法があるようです。
    1. 1セット目をフルレンジムーブメントで、2セット目をハーフレンジムーブメントで行う。
      • フルレンジ ムーブメントとは可動域いっぱいに動作を行うもので、ハーフ レンジ ムーブメントとは、逆に可動域を半分に制限して行う動作をしめします。
      • 例えば、アーム カールであれば、肘の可動域を全域に渡って動かすのがフルレンジ ムーブメントであり、その半分の域しか動かさないのがハーフレンジムーブメントです。
      • この方法では、1セット目をすべてフルレンジで行い、2セット目をハーフ レンジで行います。
      • アームカールの場合、ハーフレンジは、基本的に2つのパーツに分かれます。つまり、肘の角度が90度以上の範囲(ロワー レンジ)、そして90度未満の範囲(アッパー レンジ)です。
      • 通常、ワン & ア ハーフ メソッドというと、フルレンジ ムーブメント エクササイズと、アッパー レンジ ムーブメントの組み合わせのようです。
      • 一つの動作においては、その動作に関与するそれぞれの関節の角度により、力を発揮しやすい部分と力を発揮しにくい部分があります。ウエイト トレーニングをなさっていらっしゃる方はすでにご存じかと思いますが、最大値に近い重量を使用したときに、動作が止まりやすい場所(区域)があります。これをスティッキング ポイントと呼びます。
      • このようなことを考えた上で、1セット目ではフルレンジで行うことにより、スティッキング ポイントを規定回数通過できるような重量を設定しなければなりません。しかし、スティッキング ポイント以外の動作の区域ではその重量では十分な負荷を与えられない可能性があります。なぜなら、その区域はスティッキング ポイントと比較した場合より強い筋力を発揮できる区域だからです。
      • そこでこの方法では2セット目にハーフ レンジでのトレーニングを追加します。つまり、スティッキング ポイント以外の強い動作区域にもより多くの刺激を与えるようにできるのです。
      • このように、各動作区域における筋出力のバランスを考えて、弱い区域、強い区域にそれぞれ違った負荷をかける、という意味ではトレーニング マシンを使用するのが効果的です(詳しくはウエイト トレーニング理論詳細に述べています)。しかし、ワン アンド ア ハーフ メソッドを利用することによって、バーベルやダンベルなどのフリー ウエイトを使用した場合も、マシン同様の効果を上げることが期待できるでしょう。
    2. 次は、1つのセットの中でフルレンジとハーフレンジの運動を交互に行う方法です。例えばアーム カールの場合、バーベルを腰の前に構えた位置から、胸までバーベルを巻き上げる(フルレンジ)。これが「ワン」。そして、ゆっくりとバーベルを肘の角度が90度のところまでおろして止める。そこから再びバーベルを胸の位置まで持ち上げる(ハーフレンジ)。これが「ハーフ」となります。これが終わったら、バーベルを腰の位置まで下げるのです。
      • この場合も1.の方法同様、ハーフレンジというのはアッパー レンジのことを指しています。
  • ワン & ア ハーフ メソッドについては上記の通り、アッパー レンジしか鍛えることを行わないため、別にプラトーン システムなどが考案されています。
  • このシステムは、「血管を発達させるのに効果がある方法」といわれます。実際、その方面で他のシステムに対してどのような根拠でそういう優位点が出るのか、ということについてはだれも触れていないようです。

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