「相沢さん、こんにちわ。僕、ウエイト トレーニングばかりやっているんだけれど、少し持久力でもつけたいと思っているんだ。スタジオのエアロビクスでもやりたいんだけど、見ていたら難しそうだね。上半身と下半身がばらばらになりそう!? こんな僕にもうまくできるかな?」

「初めは[BM]、ベーシック ムーブメントから始めるといいですね。これはICOの初心者向けプログラムなんですが、yuichiさんが普段やったことのないような動きを体験できますよ。

でも、動きそのものより、このクラスでは、音楽に合わせて体を動かすことを楽しんでいただくことを目的にしているんですよ。初めは直線的な動きの連続から、少しずつ味付けをしていって、いろいろなことができるようになるんです。

たとえば、初めは足のプログラムから入ります。それにおまけのような感じで手のプログラムを付け足すんですね。出来上がりだけをみてしまうと、手足がばらばらになるって後込みしがちなんですけれど、段階を経ていけばいいんです。

初めてでわからなければ、まず足をしっかり動かす練習から入ればいいですね。そのときは、両手は腰に置いたり、自然に振るだけにします。自信がついてから改めて手の動きを覚えるようにしてもかまわないんですよ。

もう一度言いますが、『音楽に合わせて楽しむこと』。これがこのクラスの主な目的といえますね。」

「そうか。じゃあ、僕にもできるよね。」

「もちろんですよ。」

「さっそく試してみようかな。BMに出るのに、何か必要なものってあるかな?」

「そうですね。シューズは底が厚くてクッション性の高い、弾力のあるものがいいですよ。前後左右の動きがあるから、底に柔軟性があるものがおすすめですね。フィットネス シューズとか、クロストレーニング シューズなどが代表的なシューズですね。私の経験ではバスケットボール シューズなど専門性の強いシューズはあまり適していないように思いましたね。」

「さっそく買うよ。少し体重も落としたいんだけどさ、サウナウエアなんか着て出てもいいの?」

「うーん。基本的にはやめたほうがいいですね。ボクサーのトレーニングなどのイメージが強いのかもしれませんが、汗が出て体重が一時的に落ちることと、脂肪が段階的に落ちた結果体重が落ちることとはまた違うことなんですよ。

サウナウエアのように通気性の低いウエアでは、体温が異常に上昇する原因になることが多いのです。熱射病の症状を起こすととても危険で、死亡事故につながることもあるんですよ。だから、ウォーム アップ以外の目的では使わないほうがいいと思います。特にフィットネス クラブの中は温度が一定に保たれていますから、特にそのようなウエアを使う必要性も感じられませんけどね。」

「そうなんだ。サウナウエア着るとやせそうだと単純に思っていたけど、怖いんだね。」

「私はウエアは通気性の良いものをおすすめします。汗をよく吸い取って、動きやすい素材のものがおすすめですね。Tシャツにスパッツとか、レオタード・ユニタードとかがいいと思います。」

「そういえば、ICOでは、女性はレオタードなんか着ている人が多いね。」

「レオタードは体にぴったりフィットしてるでしょう? あれはからだの変化を自分の目で確認できるからすごくいいウエアだと思います。動きやすいし。」

「そうか。ウエアにはそんな意味もあるんだね。よし、早速"BM"に参加させてもらうよ。よろしくね。」

「頑張りましょう。そうそう、レッスン中はこまめな水分補給も忘れずにね!」