中原雄一( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

二字拑羊馬

1. 二字拑羊馬の意義
   • フィットネス カンフーでは技を上手に行えるようになるために必要な基本練習があります。
   • 一番始めに行わなければならない練習は、古来の中国武術の練習法を踏襲したもので、站椿(たんちん)と呼ばれるものです。これはひとところに立ち続ける練習法ですが、流派によって用いる立ち方はさまざまです。
   • フィットネス カンフーでは、詠春拳 Wing-chun kune という香港系の武道から二字拑羊馬(イージーキムヨンマ)を採用しています。詠春拳はブルース リー Bruce Lee の截拳道 Jeet Kune Do のベースになっているといわれる武道としても有名です。
   • 本格的に練習している人については、私が習った先生によるとこの立ち方で最低2時間は維持できなければならないとのことです。
   • フィットネス カンフーにおいても重心を決める練習をするために役立つので、毎回の練習に採り入れられています。
   • ただし、これはあくまで練習のための立ち方ですので、実用の段階で使われるような立ち方であるとはいえません。
   • この立ち方を練習しておくことで、実用フォームを行う場合の重心の保ち方や力の伝え方の基礎を学ぶことができます。
   • はじめは5分位続けて立つことからはじめ、徐々に時間を伸ばしていくようにしましょう。
2. 行い方
   1. まず、両足をそろえて立ちます。その状態から、膝を軽く折り曲げ、10-15cm程度腰を落とします。この位置は、フィットネス カンフーを行う場合に最も多用される重心の位置を示しています。
   2. その状態から、踵を中心に大きく爪先を外側に開いてください。
   3. 次に、爪先を中心に、踵を大きく外側に開きます。これでだいたい、肩幅程度のスタンスをとれたはずです。古式の二字拑羊馬はここで終わりですが、フィットネス カンフーの場合は次の動作を加えます。
   4. 最後に、爪先を軽く開いて、正面に向けるようにします。結果的に、両足が平行に向き合うようにしてください。これは、フィットネス プログラムとして膝への負担を小さくするためです。
   5. 骨格の配列上は、エアロビクスなどのように、爪先を外側に開いて膝の屈曲方向をそろえるのが理想なのですが、それではカンフーとしての動きができなくなってしまいますので、平行以上には開かないこと。