中原雄一(
21/10/20 Wed 22:43
更新)
ダンベルプレスは大胸筋に効かない?
Q(質問)
- トレーニング歴は30年を越していますが大胸筋の発達,チェストプレスが伸び悩んでいます.ラック,ベンチが揃ってないジムを今は使わせていただいています.坐って行うチェストプレス,フラットベンチでのダンベルプレス(32・5kg*2)では三角筋の鎖骨部分と三頭筋に主な負荷が懸かり大・小胸筋には殆ど筋収縮を意識できません.ベンチプレスでは(インクラインベンチでも)十分な緊張を感じることができ,パンプも起きます.チェストフライでプレエクゾーストしても坐位,ダンベルプレスでは効果ないようでした.坐位,ダンベルでは肩甲帯の筋の共同作用が強く働き,胸筋の参加が得られにくいのでしょうか?スポッターにタッチメソードで促通(PNFもどき)をしていただいても効果ありませんでした.負荷強度,頻度,システム以前の問題と思いますがよろしくご指導ください.ちなみに,体格は中胚葉型で皮下脂肪が付きやすいタイプです.(178cm,92kg,チェスト112cm) (男性)
A(回答)
- 私のジムにはダンベルが20kgまでしかないため、32.5kgというのは遠い数字に感じます。トレーニング歴30年でいらっしゃるということで、私などまだまだひよっ子ですので、お答えするのも誠に恐縮ですが、私なりの解釈で回答させていただきたいと思います。
- ダンベルの使用とマシンの使用で肩胛骨内側の筋(前鋸筋)が強く働き、たぶん肩胛骨が前方転移するような状況だと思います。それならマシンのハンドル幅も狭いのかもしれません。バーベルである程度幅を広く握ることができれば、動作が制限されるので肩胛骨を後方に牽引したままフィニッシュできますから、大胸筋の緊張を残せるのかもしれません。いずれにせよ肩関節の真上まで来てしまうダンベルでは(後半の動作で)筋の緊張が残しにくいと思います(しかし、肘は大きな動作を行うので、上腕三頭筋の疲労はきつくなるでしょう)。これも一つダンベルが大胸筋に効かない原因かもしれません。
- また、肩胛骨があまりにも前方に来てしまうと、フィニッシュ付近で大胸筋の停止部(上腕骨大結節)が胸の高さを越えてしまい、その停止部を起始部(鎖骨部、胸肋部など)に近づけるという大胸筋の働きの役目が終わってしまう可能性があります。もしこのような状況になれば、マニュアルコンタクトでの神経筋の促通は無駄になるでしょう。
- ベンチ プレスではあまり感じることはありませんでしたが、確かにインクライン プレスの場合、私もダンベルではあまり胸の筋を使っている気がしません。私の家内も同じことを言い、バーベルに切り替えました。
- また、マシンについても私のジムにあるサイベックスのチェスト プレスが座位で行うものですが、大胸筋への刺激より三角筋の前部や上腕三頭筋への効き方のほうが強いです。これはたぶん、サイベックス マシンのハンドルの幅が私にとって狭すぎるのが原因だと思います。
- そのころ、何かの雑誌の記事に、「インクライン プレスについてはバーベルのほうが効果がある」というのを目にしたこともあります。ただ、そのような種目があるわけですから、それが効く人もいるのでしょう。
もしお答えになっていなかったとしたら申し訳ありません。
中原 雄一
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