中原雄一(
21/10/20 Wed 22:43
更新)
水分補給/力士のおなかの中身
Q(質問)
- 質問が2つあります。
- まず1つは「トレーニング中の水分補給は何がいいのか」です。
- 体脂肪率40%の母がとうとう重い腰を上げジム通いを始めて約半年になりました。トレーニング中の水分補給の大切さを教え常にペットボトルを携帯するようにしてますが中身は何がいいのでしょうか?
- 以前NHKの特集で水とお茶を同量取得した場合、お茶を飲んだ方が脂肪燃焼が高いというのを見ました。しかし脂肪を燃やすには糖分が必要なんですよねぇ?ということは、脂肪燃焼を考えるとやはり市販のスポーツドリンクの方がより効果的なんでしょうか?
- 2つ目は「相撲取りのお腹の中身は何が入ってる?」です。
- 私の父は母と違いスポーツ好き。学生時代にウェイトリフティング部に所属していたため現在もベンチ150Kg、胸囲120cmとかなりの体型を維持してます。しかし若い頃と違うのは腹回りです。相撲取りのように膨れた太鼓腹の持ち主です。体脂肪率23%という数字から本人は「私の腹は全部筋肉」と訳のわからぬことを申してます。
- 確か相撲取りもあの体型で体脂肪率はかなり低かったと思います。あの膨れたお腹の中身はなんですか。やはり内臓脂肪のつきすぎなんでしょうか?
- 腹回りを引き締めるには食事療法しかないですか?(基礎代謝は今でもかなりあると思うので)
- 2つとも家族ネタですが、どうか教えて下さい。m(__)m (女性)
A(回答)
- ベンチ150kg、胸囲120cmとはすご過ぎるお父上ですね。体脂肪率は測定方法によってもばらつきはあります。相撲取りの体脂肪率も、体型によって体脂肪率にはかなりの差があるでしょう。
- 体脂肪率は体重に占める脂肪の割合を示します。相撲取りは筋組織もかなり大きいはずですから、意外に体脂肪率が少なくなることが考えられます。しかし、体重を考えると、からだに蓄積されている体脂肪の実質は一般の人に比べ、かなり多いのではないでしょうか? あれだけのレベルの体重をキープするため、内臓脂肪もかなり含まれていると想像します。
- 以前、雑誌か新聞の記事で、現役時代のある力士の体脂肪率が40%を超えているという記事を読んだことがあります。一般的には、高度肥満に当たる体脂肪率ではないかと思われます。
- 体重を考慮すれば、脂肪の量もすごいですが、筋肉の量も想像を絶するものになると想像できます。
- 以上、私自身彼らの体脂肪率を測定した経験がないため、あくまで想像ということで。
- おなか周りを引き締めるためには、現在体格に変化がないのであれば、食事療法が極めて有効でしょう。最近のいろいろな研究から、高脂肪食は肥満を招く原因としてさまざまなメカニズムが分かってきていますから、脂肪を控えめにすることから始めるとよいのでは?
- もし有酸素運動を行われていないようであれば、それも有効になるかもしれません。
- さて、もう一つはトレーニング中の水分ですね。これについては、多くの健康運動プログラムにおいては「普通の水で十分」といいます。市販のスポーツドリンクは糖濃度が濃過ぎて、高血糖→低血糖につながる可能性もあるとされ、あまり勧める人はいないように思います。
- もちろん、ハードな競技などにおいては、例えばマラソンの前半はお茶を補給して炭水化物を節約し、レースの最後のパートで若干糖を含んだ飲み物をとる、というような方法も考えられます。
- 運動をしたからもう大丈夫、と安心せず、最適な食事をとるように心がけることが大切です。
- 食事については、現在石川栄養士制作の栄養学コラムを設置していますから、そちらをご参照ください。