中原雄一(
21/10/20 Wed 22:43
更新)
エアロビクスと筋トレはどちらが先?
Q(質問)
- あるスポーツクラブで「スタジオとジムの両方を行うときはスタジオを先にしたほうがいいですよ」と勧められました。何か根拠はありますか?(女性)
A(回答)
- スポーツ クラブによっていろいろな考え方があると思いますが、この場合はおそらく以下の理由によるものだと思います。
- 障害発生の問題
- 脚の運動を行ったあとは筋肉に局所疲労が残ります。そのような状態で持続的に衝撃をかけるようなスタジオのエクササイズを行うと、足首や膝の関節、あるいは股関節、腰部までダメージを与えることがあります。
- それを習慣的に行うことによって関節のみならず、骨自体に影響を及ぼすこともあります。シンスプリントと呼ばれるような下腿部の骨(骨膜)の痛みがそれです。さらに悪化すると「疲労骨折(連続的な刺激による疲労で骨にひびが入る状態」にまで発展するケースも見られます。
- 疲労骨折を起こすと復帰にはずいぶん長い期間を要します。楽しいスタジオ エクササイズもお休みしなければなりません。なるべくけがをしないように気をつける必要があります。
- このように障害が起こる可能性を最低限に抑えるため、「ウエイト トレーニングを行うジムのエクササイズを後回しにしてください」というアドバイスにつながったのだと思います。
- 技術習得の問題
- 最近のスタジオ エクササイズはダンス系のものが多くなっていますが、ウエイト トレーニングによる筋肉の局所疲労は技術の習得を阻害します。
- 使いたい筋肉が疲労してしまっているため、フレッシュな異なる筋肉の動作に置き換えてしまうということが生じやすくなるのです。こうなってしまうと正しい動作をなかなか覚えられない、あるいは修正できない、ということになってしまいます。
- 私自身はフィットネス目的の場合、主に前者の理由で、「ウエイト トレーニングをあとに行いましょう」というアドバイスをしています。
- (もちろん別の考え方として「ウエイト トレーニングは筋肉がフレッシュな状態で行うべきだ」という説もあります)