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栄養士:石川眞弓( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

蛋白質 protein

蛋白質の化学

蛋白質は20種類のアミノ酸がペプチド結合してできた高分子化合物で、体蛋白質は各々寿命があり、常に分解され新たに合成され絶えず新陳代謝しています。

アミノ酸には体内で合成されないものが9種類(必須アミノ酸)あり、食物としてこれらは摂取する必要があります。

食品中の蛋白質は各々異なるアミノ酸の構成から成り立っており、アミノ酸組成並びに利用率はその食品の蛋白質の栄養価を決める基準となります。

 

各アミノ酸(Amino Acid : AA)の働き

必須アミノ酸は量のバランスが良いほど効率よく利用されます。必須アミノ酸は食物からの摂取が義務づけられますが、最も少なく摂取された量のアミノ酸と同じ量の分だけしか利用されないからです。このバランスを判定した数値(0~100)を「アミノ酸スコア」といい、一般に動物性食品は高く(100 ;あじ、いわし、さけ、牛サーロイン、豚ロース、鶏むね肉、卵、牛乳)、大豆や貝類は低くなります(70-85;あさり、いか、えび<トリプトファン不足>大豆<メチオニン・システイン不足>)。

また、アミノ酸は体蛋白として合成されるのが最大の役割ですが、それ以外にも個々にそれぞれの役割を担っています。

アミノ酸 必須 作  用 特記事項
ロイシン
  • 肝機能を高める
肝機能を高める1日の必要量が最大のアミノ酸ですが多くの食品に含まれるので不足することはない。
イソロイシン
  • 成長を促進
  • 神経機能の補助
  • 肝機能を高める
 
リジン
  • 体組織を修復し成長に関与
  • ブドウ糖の代謝促進
  • 集中力を高める・肝機能を高める
食品の蛋白質の中で最も不足しやすい
フェニルアラニン
  • 興奮性の神経伝達物質ノルアドレナリン、ドーパミンの原料(;うつ状態の緩和
  • 記憶力と精神の鋭敏さを向上
  • 体重減少・空腹感の減少)
  • 血圧上昇
VB12と一緒に摂ると効果的
システイン
  • 傷の治癒促進
  • ブドウ糖代謝促進
  • 解毒(活性酸素除去etc.)
 
メチオニン
  • コレステロールの低下作用
  • 精神高揚
  • 活性酸素の除去
 
トリプトファン
  • 神経伝達物質セロトニン、メラトニンの原料となり催眠、精神安定、鎮痛などの効果を現す
  • 神経伝達物質ドーパミン、ノルエピネフリンの原料
サプリメントとして摂取する場合はVB複合体、ナイアシンと一緒に摂ると効果的
スレオニン
  • 成長促進
  • 肝臓への脂肪蓄積抑制
 
バリン
  • 成長に関与
  • 窒素バランスの調整
多くの食品に含まれているので不足することはない
ヒスチジン  
  • 成長に関与
  • 神経機能の補助・ストレスの軽減
子供の体内では合成できないので必須
チロシン  
  • 神経伝達物質アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの原料
  • 甲状腺ホルモン、メラニンの原料
 
アルギニン  
  • 成長ホルモンの合成(体脂肪の代謝促進、筋肉組織を強化)
オルニチン、トリプトファン、グリシン、チロシンと一緒に摂ると効果的・子供の体内では合成できないので必須
アスパラギン酸  
  • 疲労に対する抵抗力を高める
  • ミネラルの運搬
 
グルタミン酸  
  • 脳の機能を高める
  • エネルギーや窒素代謝の円滑化
 
タウリン  
  • 血圧やコレステロールの低下
  • 肝臓の解毒作用を強化
さざえ・たこ・かに・いか・まぐろ等に多く含まれる
グリニシン  
  • コレステロールや中性脂肪の低下
大豆蛋白の50%を占める
プロリン  
  • 結合組織や骨気質などの形成
 
アラニン  
  • 筋肉の分解と合成の中間的役割
 
セリン  
  • 神経伝達物質アセチルコリンの生成に関与
 
トレオニン  
  • 肝臓への脂肪蓄積を防ぐ
 

 

蛋白質の消化・吸収・代謝

小腸内までにペプチドにまで分解され吸収上皮細胞内で最終的にアミノ酸にまで分解され吸収され、門脈を経て肝臓に運ばれた後に各組織に送られて、筋肉を含む種々の蛋白質の合成に使われます。 

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