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中原雄一( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

第一次「国民健康づくり対策」

  1. 進行する高齢化
    • 現在、日本は世界に例を見ないほどのスピードで高齢化が進行しています。
    • 65歳以上の人口比率について、たとえば、フランスが7%から14%に倍増するのに115年かかったところ、日本はわずか20数年の予測をされているのです。
    • また、日本の高齢化に達する水準もきわめて高く、2025年(平成37年)には全体の25.8%に達するとされています。2020年の段階で、高齢化の進むヨーロッパ諸国を抜いて、日本は最も高齢化の進んだ国になるでしょう。
    • このように急速な高齢化が進む要因は以下の2点。
      1. 平均余命の伸長
        • 男性76.57、女性82.48(平成6年度調査)
      2. 出生率の減少(こちらの要因の影響が大きく、深刻)
        • 1.54人(平成6年度調査)
  2. 第一次「国民健康づくり対策」の概要
    • 厚生省は、このように本格的な高齢化社会に備え、昭和53年度より「国民健康づくり対策」を推進してきました。
    • 第一次「国民健康づくり対策」においては、以下の体制を3本柱としています(以下『健康づくり施策概論』厚生省健康増進栄養課より)。
      1. 乳幼児から高齢者に至るまでの健康診査、保健指導体制の確立(生涯を通じる健康づくりの推進)
      2. 健康増進センター、保健所及び市町村保険センターの整備並びに保健婦、栄養士などマンパワーの確保による健康づくりを具体的に推進する体制の整備(健康づくりの基盤整備)
      3. (財)健康・体力づくり事業財団、食生活改善推進員組織などによる啓発普及活動の推進(健康づくりの啓発普及)
    • この対策によって、検診制度が充実し、病気に関する早期発見ができるようになりました。
    • また、従来、ともすれば「治療」に力点が置かれていた保健医療分野に一次予防(健康の増進と発病の予防)、二次予防(早期発見、早期治療)の観点を採り入れたところに意義があったといわれています。

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