2002/05-2002/07:2週間目のスケジュール ストレートリアパンチ
基本的な要領は、初日に学習した「直拳」と同じです。異なるのは、スタート姿勢と、若干ながら胴体の水平回転、前方へのわずかな移動が発生することです。
また、標的までの距離がリード側より長くなりますので、ストレート リード パンチと比較してより難易度が高いパンチであるといえますね。
以下の要領で行いましょう。
a) オンガード ポジションをとります。
b) 後ろにある手を、そのまま真っ直ぐに正面に向かって打ち出します。基本的には「鼻~顎」の高さを狙ってみましょう。
c) このとき、後ろ側の足で床を強めに蹴ります(踵が上がります)。その力もあって、わずかに胴体が回転し、後ろの手が前方へ伸びていくのを助けます。
d) 打ったら、もとの位置に戻りますが、意識して戻す、というより自然な反発で戻る、というイメージが正しいです。
前からの動作も紹介しておきます。
前からの動作では、後ろ足が大きく回転しているのがわかりますね。最初は意識していても、そのうちこの動きがおろそかになっていく場合が多いので注意しましょう。
このエクササイズを行う際の重要なポイントをまとめておきましょう。カンフー エクササイズの場合は、ストレート リード パンチと同じです。
e) 胴体に「T字型の芯棒」が入っているというイメージを持ってみましょう。よりイメージができる方は、胴体全体が「一枚の板」のようなイメージですね。これができると、パンチがただの腕の曲げ伸ばしではなく、「体当たり」のような意味を持つことができるようになります。
f) 直拳同様、肩を上げたり、肘を横に開いてはいけません。そうすると「楽」にはなるのですが、全身の力を一体化させたパンチは打てません。
g) 思い出してください。拳は鉄の球、腕は鎖です。腕の力を抜いて、軽く打ち出すようにしてください。
h) 拳は構えたところから標的まで、真っ直ぐ進みます。直拳同様、拳が縦の弧を描いてはいけません。
i) 伝統的な中国武術の多くは、後ろ足の踵を上げることを良しとしません。中国武術の攻撃は突いたり蹴ったりだけではありませんし、立体的に仕掛けられるため、そのような中で安全な姿勢を維持することがより大切だからです。しかし、踵をまったく上げないのは、実際にパンチを打ったり移動してみたりするとわかりますが、かなりの動作制限になってしまいます。ICOのカンフー エクササイズは基本的には健康運動なので、踵をつけることを特に気にする必要はないでしょう。
片方が終了したら、反対側も行いましょう。
どの技でも同じことがいえますが、最初はゆっくりと行い、フォームの安定性を高めてください。特に、ストレート リア バンチはストレート リード パンチと比べて動作が大きくなり、バランスをとりにくくなります。注意してください。