レクチャー ルーム
中原雄一( 21/10/20 Wed 22:43 更新)

ステップ2 器具をお使いになるかた

※注 非常に長いページです

 

1.STEP2の食事

  • 毎回の食事の前に(継続)
    • 初日に書き出した、「無駄な」「無意識な」食事は、Step1でうまくコントロールできたでしょうか?
    • 必ずしも完全に排除してしまう必要はありません。毎日摂っていたら週3回に減らしてみたらよいと思いますし、週3回摂っていたら週1回に減らしてみるという方法をとってみてください。これは今後も継続していきましょう。
  • 脂肪の摂取を抑えよう
    • 運動を行うため、そのエネルギー源となる炭水化物(ご飯・うどん・パン)、筋肉の材料になる蛋白質を十分に確保しなければなりません。蛋白質は動物性の食品では肉、魚、卵、牛乳、植物性の食品では大豆などに豊富です。
    • 蛋白質を十分に確保することを考える場合、一つ注意しなければならないことがあります。特に動物性食品には、蛋白質と同時に多くの脂肪が含まれる場合が多いということです。
    • エネルギーを持つ3つの栄養素について、その1g当たりのエネルギー値を比較してみましょう。
      1. 蛋白質(1g) … 約4kcal
      2. 炭水化物(1g) … 約4kcal
      3. 脂肪(1g) … 約9kcal
    • 上記の値を見ると、脂肪が持つエネルギー値は、他の倍以上であり、脂肪の摂取をいかに抑えるかが減量の大きなポイントになることがわかります。
  • 脂肪を抑えるための工夫
    • 材料選び
      • 肉はなるべく赤身の多いものを選びましょう。
    • 材料の加工
      • 肉の脂身を取り除きましょう。
      • 鶏肉の皮をはぎましょう。
    • 調理の工夫
      • 油を使う調理法を控えめにしましょう。揚げ物、炒めものを食べることが多い場合、その頻度を減らしてみましょう。
      • 炒めものをする場合、テフロン加工のフライパンを利用すると調理油の使用料を減らすことかできます。
    • 外食をとるときの注意点
      • STEP1で解説した通り、食事は主食、主菜、副菜をバランスよくとることが重要です。その意味では定食やコース料理が良いと考えられます。しかし、ここでは減量を意識しているわけですから、和定食がよいでしょう。
      • 肉の脂身、鶏肉の皮などが付いている場合、「自分には必要がないもの」という意識を持ち、残すようにしましょう。
    • ダイエット食品を利用
      • 現代の食生活には、高カロリーな食品の誘惑があります。それに変わる、ダイエット食品をとるのも有効です。
      • 例えば、普通牛乳は低脂肪or無脂肪乳、マヨネーズやドレッシングはハーフカロリーやノンオイルのものに変える、という方法があります。すべての食事を変えてしまうのは難しいかも知れませんが、これも摂取頻度を落とすことから考えればよいでしょう。
    • サプルメント(サプルメンタリー フーズ)の利用
      • 栄養補助食品のことです。通常は、普通の食事をサポートするために使われますが、減量筋力づくりなど、特別な目的に対して適用することもできます。
      • 例えば、肉、魚などから蛋白質を大量に摂るためには、同時にかなりの脂肪も摂る覚悟が必要になります。その代わりに質の高いプロテイン パウダーを使用すると、脂肪を摂らずに十分な蛋白質をとることができるでしょう。
      • 極端に脂肪を抜いたりすると、油に溶けるビタミンであるA, D, E, Kが不足する場合もありますが、現代ではボディビルなどのような激しい減量を行わない限り大丈夫でしょう。
      • むしろ、食事の総量が減ることによって、水に溶けるビタミンであるB群、Cや、ミネラルの不足のほうが可能性は高いといえます。
      • 現代の食生活においては以下の点が浮き彫りにされています。「栄養素等摂取量はカルシウムを除く栄養素等については所要量を上回り、平均的には適正な摂取レベル。しかし、男女とも若い年代層でカルシウムが不足し、若い女性では鉄も不足。(『平成7年国民栄養調査結果について 概要』 厚生省)」
      • ただし、平均が所要量を上回っていたとしても、かなりの数の人が水準を下回る食事をしていることも推察されます。
      • いずれにせよ、サプルメントを摂る場合、信頼できる専門家に相談されることをおすすめいたします。
  • STEP2の食事計画について、ご自分のノートに注意したい点、採用したい食事プログラムをピックアップして記録しておきましょう。 

▲Top

 

2.ステップ2の運動

  • 基本的な注意点
    • 運動の前には十分なウォーム アップ、クール ダウンが必要です。
    • ウォーム アップのためには、軽い歩行・体操等+ストレッチングが基本になります。
    • クール ダウンにも軽い体操+ストレッチングが望ましいと思われます。
  • 毎日の心がけ
    • なるべく1日を活動的に過ごすように心がけましょう。
    • もし万歩計をお持ちであれば、1日の歩数が8,000歩を超えるように工夫してみてください。
    • 車を避けて、なるべく歩くことが望まれます。
  • トレーニングプログラム
    • 以下のプログラムは週3回を目安にしています。

     

①エアロビック エクササイズ(有酸素運動)
  • 以下の中から一つ選んで行ってください。このようなタイプの運動であれば、週4回以上行ってもかまいません。
    • その場歩行(20分)
    • 家の回りの歩行(20分)
    • 固定自転車(20分)
    • サイクリング(20-30分)
  • 楽に感じたら速度を上げてみましょう。
②ストレッチング
  • エアロビック エクササイズで体が温まっているうちに行いましょう。

まず、首の後側を伸ばしましょう。

写真のように両手を頭の後ろからサポートしてもよいのですが、頭の重みや首を前傾する力だけでも十分に伸ばすことができます。

10秒。

 

次に首の側面を伸ばしておきましょう。

写真のように手の力で引いてもよいのですが、意識的に首を倒すだけでもストレッチできます。

左右10秒ずつ。

 

肩の横についている筋肉を伸ばしましょう。

片方の腕を伸ばし、反対側の肘の部分で抱えて手前に引きつけるようにします。

伸ばす側の肩関節を下側に絞るようにするとストレッチしやすいようです。

左右10秒ずつ。

 

背中の上部をストレッチします。

膝を軽く折り、上背部を丸めるようにして両手を押し出します。

おなかを後ろに引くようにするとよく丸めることができるでしょう。

10秒。

 

ふくらはぎ、アキレス腱を伸ばします。

両足を前後に開き、両手を壁につきます。

前足のほうに体重をかけて後側の足のふくらはぎを伸ばします。

この状態から後ろ足の膝を折っていくと、ふくらはぎのもっと深い部分を伸ばすことができるようになります。

エクササイズでケガをしやすい部分ですから注意をしてください。

10-20秒。

 

ももの裏側の筋肉をのばします。

片足を伸ばし、反対側の足は曲げて伸ばした足の内側へ持ってきます。

この状態から、背筋を伸ばしたまま状態を前へ倒します。

10-30秒。

 

股関節周辺の筋肉を伸ばします。

両足の裏をつけて、なるべく股関節に近い場所まで引きつけ、両膝を地面に向けて沈めていくようにします。

背筋を伸ばしたまま前方に倒していくと、股関節の中の筋肉もよく伸びるでしょう。

10-30秒

 

おなかの筋肉を伸ばします。

うつ伏せになり、骨盤を床に押しつけたまま肘を立て、体を起こします。腰に負担をかけないように注意してください。

10-30秒。

 

最後に腰を伸ばしておきます。

フロアに仰向けになり、両膝を抱えて胸に近づけていきます。

腰を丸めるように意識しましょう。

10-30秒。

▲Top

 

レジスタンス エクササイズ
  • 正確に、ゆっくり行いましょう。STEP1同様、力を入れていく時に5秒かけ、ピークで1-2秒止めます。最後に力を抜いてもとの姿勢に戻っていく時にも5秒かけます。
  • 呼吸は力を入れるときに吐き、動作を止めているときに軽く止めるか速いリズミカルな呼吸を行います。最後に、力を抜いていきながら、息を吸っていきます
  • 血圧が高めの人は、少し早めに行い、ピークでは止めないようにしましょう。
  • STEP1は一つの動作に時間をかけて行うことが特に重要なのですが、とても早く数える人がいます。それでは効果が半減しますので、頭の中でゆっくり、一つ一つカウントするようにしてくださいね

 

(1)ダンベル ベンチ プレス

この運動は、上半身の押す筋肉群を全体的に鍛えます。

ベンチの上に仰向けになり、両肩の横にダンベルを構えます。

写真では意識を高め、腰を守るために両足をベンチに上げていますが、慣れない方はとても危険です。両足をフロアに置いた方がよいでしょう

 

息を吐きながら、ゆっくりとダンベルを上に持ち上げていきます。手首を曲げず、手の平の下の方で重量を支えるようにするとよいでしょう。

肘は常に手首の真下に置き、ダンベルの重量をダイレクトに支える形をとります。

最後にダンベルを上で合わせるようにしましょう。このとき、肩甲骨を後ろに残したままにしてください。また、肩を耳側にすくめず、なるべく脇を締める要領で行うのがコツになります。

 

息を吸いながらゆっくりとダンベルを下ろしていきます。

最後には大きく息を吸い込んで深呼吸の形をとり、胸を広げます。このことによって胸の筋肉をストレッチすることが可能になります。

筋肉を十分にストレッチしたら、次の動作に移りましょう。

 

以上の動作を8-10回程度繰り返しましょう。最後の動作が終わったら、1-2分ほど休み、次のセットに入ります。

STEP1では2セット程度で結構です。1セットで十分な場合もあります。

フォームを守るために、少し軽めの重量を用います。8-10回持ち上げたところで、「少し余裕があるかな」という重量が最適になるでしょう。

 

(2)ワン ハンド ロウイング

背中の筋肉を鍛えます。上半身に広がりを作ると、ウエストが細く見えるので有利です。

片手・片膝をベンチの上に置き、片方の足を床に置きます。床に置いた側の手でダンベルを握り、背中を丸めて肩の力を抜き、だらんと垂らします。

この姿勢で背中の大きな筋肉である広背筋をストレッチすることができます。

 

スタート姿勢から、まず肩を絞り胸を張るようにします。

次に肘を脇に引きつけて、肘の力でダンベルを持ち上げるようにします。

このとき、肩甲骨を内側に引かず、わざと外側に広げた状態を意識して行うと効果が高い場合もあります。

息を吐きながら行ってもよいのですが、この種目では吸いながら行ってもかまいません。

ピークで2秒程度止めると効果があがります。

 

次に、引きつけた肘を下にゆっくりと戻していきます。この動作は息を吸いながら行っても、吐きながら行ってもかまいません。

最後は肩の力を抜き、背中を丸めて広背筋をストレッチします。

 

  • 以上の動作を8-10回程度繰り返しましょう。最後の動作が終わったら、1-2分ほど休み、次のセットに入ります。
  • STEP1では2セット程度で結構です。1セットで十分な場合もあります。
  • フォームを守るために、少し軽めの重量を用います。8-10回持ち上げたところで、「少し余裕があるかな」という重量が最適になるでしょう。
  • STEP1よりも少し重量を高めて上げるとよいでしょう。固定式のダンベルの場合はそれは難しいかもしれませんが、回数を10-12回くらいに高めてみるとよいと思います。
  • 12回の運動を行えるようになったら、なるべく2.5kg程度重量を増し、また8回から再スタートを行うのが理想です。

 

(3)ダンベルスクワット

  • この運動は大腿部、ヒップなどを鍛える運動です。ヒップアップにも相当な効果があります。
  • この運動ではかなり大きな筋肉群を鍛えるので、「筋肉の発達によってエネルギー消費量を高める」という考え方をすれば最も効果が高い種目であることが考えられます。
  • 両手にダンベルを持ち、体の両側に自然に下げてスクワットを行うようにしてください。

 

  • 息を吸いながらゆっくりと膝を折っていきます。
  • 膝は爪先の方向に折っていきますが、なるべく爪先よりも前に出ないようにしましょう。
  • 膝に問題がなければ、写真の位置まで腰を下ろして、一瞬止めます。膝の関節より股関節が高い位置にあるように注意してください。
  • 動作の間、背筋を伸ばしたままにしておいてください。
  • 背筋が丸まらないよう、視線を高く保つように心がけてください。

 

  • 息を吐きながら、ゆっくりと立ち上がっていきます。
  • 最後は膝を伸ばし、体を真っ直ぐにします。
  • 常に背中を伸ばした姿勢を保つようにしてください。

 

  • 以上の動作を8-10回程度繰り返しましょう。最後の動作が終わったら、1-2分ほど休み、次のセットに入ります。
  • STEP2では2セット程度で結構です。
  • 動作の強度は、腰を下ろす深さによって変わってくるでしょう。基本的には深い方が強い運動になります。
  • もし、ダンベルを持って行うのがつらければ、ヒンズ スクワットを継続してもかまいません。その場合も、回数を10-12回くらいに高めてみるとよいと思います。
  • 12回の運動を行えるようになったら、なるべく2.5kg程度重量を増し、また8回から再スタートを行うのが理想です。

 

(4)クランチ

腹部の種目です。フロアに仰向けになります。両膝を曲げて、両足を揃えましょう。

両手は写真のように頭の後ろに置くか、おなかの上において腹筋を意識するようにしましょう。

 

スタートの状態から、息を吐きながら、ゆっくりとおなかを丸めていきます。

股関節を折り曲げるのではなく、おなかを丸めるのだということに注意をしましょう。

要領としては、おなかの筋肉を上から順番に巻き上げていくような感じです。

持ち上げきったところで、2秒ほど止めると効果が絶大になるでしょう。

 

息を吸いながらゆっくりと最初の姿勢に戻ります。

この姿勢ではなるべく休まず、すばやく次の動作に移るようにしましょう。

  • 以上の動作を15回程度繰り返しましょう。最後の動作が終わったら、1-2分ほど休み、次のセットに入ります。
  • STEP2では2セット程度で結構です。
  • 腹部の筋はあまり発達させることを考えないほうがよいようです。重りを持ったりするなどして負荷をかけすぎると、腹部の筋が肥大して、ウエストのサイズが増えることがあります。

(5) ダンベル デッド リフト

  • 上記の4種目で楽に感じられるようになったら、この種目を追加してみましょう。背中全体を鍛えるエクササイズとなっています。無理に採用する必要はありません。
  • まず、両足を肩幅に開き、爪先を軽く外側に向けて立ちます。その状態から背筋を伸ばしたまま膝を軽く折り、上体を折って地面に置いてあるダンベルをつかみます。
  • ダンベル スクワットと似た姿勢ですが、より膝の角度が浅く、上半身が倒れていることによって背部の筋肉強化を意識した種目であることに注目してください。

  • スタートの状態から、息を吐きながら、ゆっくりと上半身を起こし、膝を伸ばしていきます。
  • このとき、両手に持ったダンベルがなるべくご自分の脚に近い部分を通過するように起こしていくことが大切です。
  • 最後に、胸を張り、肩を後ろに入れましょう。腰を反らすのではないことに注意してください。

  • 息を吸いながらゆっくりと最初の姿勢に戻ります。
  • このときもダンベルがなるべくご自分の脚に近い部分を通過するようにしてください。
  • 以上の動作を8-10回程度繰り返しましょう。最後の動作が終わったら、1-2分ほど休み、次のセットに入ります。
  • STEP2では2セット程度で結構です。

 

  • 以上でSTEP2のボディウエイトトレーニングは終了ですが、行った内容をノートに書きとめておきましょう。行った感想を書き留めておくとよいでしょう。

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ストレッチング

プログラムが終了したら、整理運動としてストレッチングを行っておきましょう。翌日以降の筋肉痛をある程度防ぐことができるでしょう。

運動の状態から安静の状態に徐々に近づけていくという意味でも有効ですが、ウエイトトレーニングによる疲労を回復させ、トレーニング効果を高めるという意味でも重要です。

まず、首の後側を伸ばしましょう。

写真のように両手を頭の後ろからサポートしてもよいのですが、頭の重みや首を前傾する力だけでも十分に伸ばすことができます。

10秒。

 

次に首の側面を伸ばしておきましょう。

写真のように手の力で引いてもよいのですが、意識的に首を倒すだけでもストレッチできます。

左右10秒ずつ。

 

肩の横についている筋肉を伸ばしましょう。

片方の腕を伸ばし、反対側の肘の部分で抱えて手前に引きつけるようにします。

伸ばす側の肩関節を下側に絞るようにするとストレッチしやすいようです。

左右10秒ずつ。

 

背中の上部をストレッチします。

膝を軽く折り、上背部を丸めるようにして両手を押し出します。

おなかを後ろに引くようにするとよく丸めることができるでしょう。

10秒。

 

ふくらはぎ、アキレス腱を伸ばします。

両足を前後に開き、両手を壁につきます。

前足のほうに体重をかけて後側の足のふくらはぎを伸ばします。

この状態から後ろ足の膝を折っていくと、ふくらはぎのもっと深い部分を伸ばすことができるようになります。

エクササイズでケガをしやすい部分ですから注意をしてください。

10-20秒。

 

ももの裏側の筋肉をのばします。

片足を伸ばし、反対側の足は曲げて伸ばした足の内側へ持ってきます。

この状態から、背筋を伸ばしたまま状態を前へ倒します。

10-30秒。

 

股関節周辺の筋肉を伸ばします。

両足の裏をつけて、なるべく股関節に近い場所まで引きつけ、両膝を地面に向けて沈めていくようにします。

背筋を伸ばしたまま前方に倒していくと、股関節の中の筋肉もよく伸びるでしょう。

10-30秒

 

おなかの筋肉を伸ばします。

うつ伏せになり、骨盤を床に押しつけたまま肘を立て、体を起こします。腰に負担をかけないように注意してください。

10-30秒。

 

最後に腰を伸ばしておきます。

フロアに仰向けになり、両膝を抱えて胸に近づけていきます。

腰を丸めるように意識しましょう。

10-30秒。

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まとめ

STEP2はSTEP1からさほど時間が経過していないため、それほどの変化はなかったように感じるかもしれませんが、一つ一つの動きをより確実にこなしていくようにしましょう。このプログラムは20日間実施するのが目的ですが、ご自分で時期を調整していただいて構いません。

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